北埜司法書士事務所　Ｏffocial　Ｈomepage　

コラム

最近のブログでは周りの人について書くことが多く、自分について書かないと公平じゃないよなぁ、と思いましてね、私の日常にある一コマを切り取って綴ってみましょう。

私は司法書士事務所内で土地家屋調査士という仕事をしているんですが、士業全般にいえることなんだと思うんだけど、事務所の規模が小さいんですよね。ですから、一般の会社員のようにPM6時半「おいフグタ、今日一杯いっとくか？」なんてやつがない。同僚なんておらんのですよ。だから、仕事を終えてから一人飲みをしてることがけっこう多い。昔って、一人でバーで飲んでる男ってカッコイイなぁと憧れたもんですが、そうなった今、自分が一人で飲んでる姿がカッコイイなんてことは全くなくて、単に友達のいないヤツにしか見えないのですよ。

そんなもんなんだよ、若かった頃の俺。

さて、私のある平日のあるバーでの会話を綴ってみましょう。もしかしたら、あなたが生きていくための礎となりうるような言葉をみつけることができるかも。

くたびれたトレンチコートを羽織ったその男は、アイリッシュスタイルのバーの前で足をとめ、嗄れた声で何事かをtweetし、その木製の重い扉を開いた。
って感じでいきましょっ！

イワモト「まいど〜」

マスター「あ、イワモトさんじゃないっすかぁ！久々ですね。どうぞどうぞ、かけてください」

イワモト「相変わらず客入ってないよね…」

マスター「いやいや、まだ早いっすから、ビールにしときますか？」

イワモト「うん。ビール。」

マスター「最近、どうなんですか？なんかいいことありました？」

イワモト「な〜んもないね。あ、昨日禿げた夢見たよ。あれは禿げたと言うよりも、禿げちらかしたって感じやったなぁ」

マスター「でも、イワモトさん全然禿げてないじゃないっすか」

イワモト「めちゃ禿げてるよ。これ、パーマあててごまかしてるんよ。実は髪の毛100本くらいしかないねんで、俺。苦労してるんよ。」

マスター「少なすぎでしょ…仕事はどうなんすか？」

イワモト「仕事？全然あかんね…。極貧よ。俺、その一杯で帰るからね」

マスター「いやいやいや。10杯くらいは飲んでもらわんとね。やっぱ、不動産動かんのですか？アベノミクスはどうっすか？」

イワモト「アベノミクスなぁ。東京はけっこう良くなってるみたいね。関西はダメじゃない？もう関西がよくなることなんてないと思うよ」

マスター「やっぱそうですよね…。うちも不動産屋さんのお客さん来ますけどね、あんまりいいこと聞かないですねぇ…」

イワモト「あ、やっぱそう？ふ〜ん…でもさぁ、石川啄木おるやん、啄木よりかはマシかなぁ…みたいに思うんよな」

マスター「啄木っすか？」

イワモト「そう。働けど働けど我が暮らし楽にならざり…みたいな」

マスター「ジッと手を見るやつっすね？」

イワモト「そう。あれってさ、働いても働いても儲けが出ないシステムに嵌ってるやん。そしたらどうしようもないもんな。抜け出せないでしょ、啄木って。でもさ、俺らの仕事って、働きまくっても食えないなんてことはあり得ない。働かせてくれよ、そしたら儲かるからみたいな感じよな」

マスター「あぁ、やっぱ仕入れがないのがいいっすね」

イワモト「在庫も抱えないし、設備もいらない。物流コストもかからない。しかも参入障壁まである。これで儲けないと、他の商売では絶対に無理やね」

＜次ページへ続く＞

【次ページ】　プライベートはどうですか?

１

２